我が家でのパソコン在庫がないまま、子どもたちの学校では早々とリモートラーニングが開始されています。
リモートラーニング開始の連絡
子どもたちが通う学校では、日本の公立学校のようになかなか決断できずにいる状態とは異なり、コロナウィルスの影響が出始めた時点ですぐに学校閉鎖とリモートラーニングの開始を宣言し、学校が再開できるまではこの体制で進めることを明言していました。
日本の一部の小学校でも遠隔授業をおこなうところもあるようですね。最初からうまくできるわけないので、試行錯誤しながらとなるため早めに宣言して早めに準備をすればいいのになあと思ってしまいます。子どもたちが受けている授業ももちろん完璧ではないので、きっといろいろと変化しながら進んでいくものだと考えています。
まだまだ開始して間もないのでなんともいえない部分が多いのですが、メリットとデメリットを考えてみました。ちなみに、うちの子どもたちが使っているウェブ授業は、いま問題になっているZoomではないです。
リモートラーニングのメリット
規則正しい生活を送ることができる
学校から遠隔授業の時間割が送られてきているので、それに従って授業に参加します。学校からは起床時間やご飯を食べる時間など細かくアドバイスされており、学校へ通っていた状況と同じように環境を整えてくださいね、と指示されております。もちろんこれは努力次第ですので、親としても学校に通っているような環境にしてあげなければならないと思っています。
少し油断してしまうと、パジャマのまま過ごしたり、段々と夜型になっていったりしてしまうので、そのようなことがないようにきちんとした時間割で動くことを目標にしています。
場所を選ばない
学校にいなくても家にいなくても授業に参加できるのはやはり素晴らしいですね。外出制限がゆるくなればカフェで授業を受けたりすることもできるし、送り迎えも必要ないですし、子どもたちが交通事故にあったり誘拐になったりするリスクがなくなるので親の監視下で子どもの様子を観察することができます。
今は無理ですが親の休暇中に学校のある地域を離れたとしても子どもたちを授業に参加させることも可能ですから、もしリモートラーニングが普及すれば親の休暇と子どもの休暇を無理に合わせることなくそれぞれの授業や仕事をこなせる可能性もあるわけです。まあそのような状況になればオンサイトの通常授業に戻っているわけですが。
紙を減らせる
我が家は随分前からペーパーレス化と物理的な書籍を排除しています。一方で、いままでは学校のプリント類はすべて紙で配布されていました。なので家の紙類はほとんど学校から配布されたものや宿題類でした。しかも膨大な量の。これらって子どもたちの思い出となる可能性もあるし、ただのゴミとなる可能性もあるため捨てようか取っておこうか、写真だけ取って捨てようかいつも迷っていました。
これらの紙類がすべてPDFやパワーポイントになり、提出する宿題等だけプリントアウトしてスキャンして提出したらその紙を裏紙として使って捨てるという、部屋のスペースを占拠しないスッキリとしたものとなりました。この考え方ってなかなか古い世代には理解されないと思うのですが、我が子達は何事もなかったようにこなしています。このへんはデジタルネイティブ世代には全く問題ないと思います。
我が家のスキャナ(昔からScanSnapの信者)↓
リモートラーニングのデメリット
とはいえ、やはりリモートラーニングのデメリットはまあまああります。
インフラ整備が必須
リモートラーニングを始めるにはいろいろと準備が必要でインフラ整備には結構お金がかかったりします。これがわりときついですね。学校から気軽にリモートラーニングなので準備してね!と言われても、パソコンも揃ってないわ、ネットの接続環境も万全とはいえない状況です。
そして、できれば学校へ行くような感覚で自宅とは別の部屋をリモートラーニング専用にしたいですが、それもなかなか難しく。子どもが複数いる上に、親が在宅で仕事なんてしているとみんながリビングであれやこれややっていてい家族全員がまったく集中できない環境になってしまいます。実際にすでにそうなってしまっているのでどうにかならないものか検討中です。
さらに、宿題を印刷するプリンタや宿題をスキャンして先生にメールしたり学校のクラウドに提出する必要があるのでスキャナーも必要です。もちろん、スマホのスキャンアプリで代用できるといえばできるのですがスキャナがあると時間をかけずにきれいに仕上がります。
というわけで、気軽にリモートラーニングといっても、パソコンだけでは足りないわけでプリンタやスキャナそして勉強のできる環境としての静かな部屋を用意する必要が出てきます。そして高速のインターネット環境がなければインタラクティブな授業に耐えることが不可能です。
時差があるとつらい
リモートラーニングは場所を選ばずに受講できる反面、授業を提供する学校と時差がある場所で授業を受けようとするとかなり子どもにとっては厳しい環境になります。
1時間や2時間といえど、朝1時間早く起きる必要があったり、もしくは地球の裏側の授業を受けようとすると昼夜逆転した生活を送らなければならなくなります。
もちろん、学校はそのようなことを考えているわけではなく、基本的には自国の生徒が大丈夫であればいいだろうという発想になっていると思います。
集中力が持続しない
大人であってもそうですが、子どもにとってモニタの前にずっと座り続けることは実際に学校の席で座っているよりも困難です。ましてや子どもが大きいと、親は仕事に出かけることができますが、家に残された子どもが自ら進んでウェブ授業なんて受けますかね?よほど精神力と忍耐力のある子どもでなければできないと思います。
とびっきり面白い授業や、アニメやYouTubeのような動画であれば話は別ですがそんなわけはないのです。10分もしないうちにキョロキョロと周りを見回し始め、手元にあった文房具をいじって、全く別の教科書のページを開き始め、おもむろに冷蔵庫に向かって歩きはじめ、戻ってきたらほおずえをつき始めたりします。
DMM英会話の25分であっても集中できないのに、45分や50分間集中するなんてどの子でもできない気がします。その結果、どちらかの親が一緒にいるか、後ろから常に監視しなければならず、子どもを放置して在宅勤務することもできないわけです。
通学や体育がなくメリハリがない
通学がないため1日の始まり感がないです。良くも悪くも家族がいる空間って緊張感が生まれません。そして、通学することがないため、おそらく子どもにとって気持ちを切り替えることが難しいのではないでしょうか。
学校に登校することで場所を移動し、学校は勉強する場所であるという認識を通学途中に気持ちを切り替えながら学校に近づくことができるのですが、家にいるままであればゴロンとしていたのにいきなり画面に先生が現れたりしてリラックスしすぎた状態での授業になってしまいます。
そして体育はもちろん室内です。体を動かさないと疲れないため寝る時間も遅くなるし、ご飯を食べる量も少なくなります。そして日光を浴びないと発育にも影響が出てきます。軽い運動で外出することはありますが、思いっきり走ったりすることができないのでストレスが発散できていない気がしています。
結局親が手伝う必要あり
リモートラーニングといって、画面の前に子どもを座らせておけばそれで終わりかと思いきや、そうはいかないわけです。
上でも書いたように、油断するとボーッとするし、余計なことをし始めるし、ウロウロと席を離れたりするのでやはり親が近くにいる必要があります。
そして、画面だけからはどうしても理解できないときもあるし音声が途絶えることもあって親がフォローしてあげなければ授業をしっかりと理解することは難しいです。もちろん、教室の授業ですべてを理解しているとは思いませんがそれでも画面の動画ですべてを理解しているようには到底思えません。ですから親が時々介入してあげなければなりません。
また、リモートラーニングを開始する時にパソコンのセットアップなど子どもに任せることも何度かやればできるようになると思うのですが、不用意にウェブサイトを開いたりするのもどうかなと思っていて、今後はペアレンツコントロールを設定ながら徐々に子ども用のラップトップに仕上げていこうかなと思っています。
というわけで、リモートラーニングになったからといって親の手助けは以前より必要となってきた印象です。
まとめ
ここではリモートラーニングにおけるメリット・デメリットを実際に子どもたちが受けてみて思ったことをつらつらと書いてみました。
やはり低学年の子には厳しい・・・。そんな感想です。すべての生徒が先生に見えているとはいえ、やはり1画面で把握できるのには限界があります。少人数だったらまだしも、日本の学校のように1クラスの生徒数が多い場合にはどうなるんでしょうか。うちの子がダラダラしているのに注意されるわけでもなく(実際に教室にいたらおそらく注意されると思いますが)、なんとなく授業が流れるように終わってしまいます。
結論としては、「リモートラーニングはないよりはあったほうがいいかな」程度です。学年が上になればなるほど熱心な家庭では自由時間も増えるので学力の差が歴然となるのは目に見えているような気がします。